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いしいしんじさんの「その場小説」

実は作家のいしいしんじさんの大ファンである。
御愛息の成長日記のようになっている『ごはん日記』も更新が楽しみだ。
念願のいしいさんのイベントへ行って来た

会場となる「その場」で
即興で小説を作り、書きながら読む、という
通称「その場小説」を
ずっと生で見てみたいと思っていた

場所は文学BARリズール。
壁一面に本が並べてあり、
お客は自由に読みながらお酒やお茶を飲み
本について語らうことが出来る
芥川賞作家がオーナーというお店。

ウチには敷居が高そうなお店かしら‥‥と不安まじりで行ってみたが
生のいしいしんじさんが現れ
まさにその場で目の前で
張りつめた緊張感を発しつつ作家が創作している様を見たら
そんな細かいことはどっかいってしまった。

幸運にも間近から観ることができたので
鉛筆を走らせる音までよく聞こえ、
手元までよく見えた
真っ白な紙の上に、生まれたての文字が書き込められて行く
いつも読んでいるような印刷された文字ではない
荒々しい筆跡はますます臨場感を駆り立てる

頭と手と口を連動させる集中力と勢い、
その佇まいその語り口、その内容から
どっぷりと小説の世界に引き込まれた。

いしいさんは
「小説とその場小説は別物」と仰っていたが
受け手としては
その引き込まれ方は
本をめくりながら読む時と全く同じ感覚だった。

なんというか
読むだび毎回
いしいさんの物語の川の中に放り込まれるような感じがするのだ

物語の内容によって
清流でゆったり漂っていたり
激しい濁流に流されているような違いはあるけど
「どっぷりとお話の中に浸かっている」
というのはこういうことなんだな。とすごく実感できる作家なのだ

今回のお話は『牛』。
読後(?)は
牛のようなずっしりとした重みに包まれた


その場小説は書籍化はせず
その生原稿さえもご自分の手元には残さないそうだ。

そういう潔さは
どの作品を読んでも端々から感じ取れるし
ご本人のお顔つきや話ぶりからも分かる

そうかと言えば
終了後はだれとでも気さくにしゃべってくれはる。

ウチの隣の空席にスルッと座ってビールを飲みながら
お話してくれはった時は、手が震えてしまった
そして、ちゃっかり「のーと」にサインと写真を撮ってもらった。


初めて見たいしいしんじさんの印象

きちっとオチのつく話を何個もストックしてはる根っからの大変賢い関西人。
あと
一瞬だけ目があった
創作に対してまっすぐな作家の目をした方だと思った。


やはりかっこいい方だな。

また機会があったら行こう。




ポーの話 (新潮文庫)ポーの話 (新潮文庫)
(2008/09/30)
いしい しんじ

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